アプリ名のアイデア:8つのパターン、ストアのルール、空き確認の方法
良いアプリ名を見つけるには、スマートフォンで機能する数種類のパターン(動作を表す言葉、身近な物、造語、短い複合語など)から候補を作り、アイコンの下に収まるほど短い名前だけを残します。そのうえで、有力な候補を両方のアプリストア、商標データベース、そして使えるドメインでそれぞれ確認します。App StoreとGoogle Playはどちらも2026年10月時点で名前を30文字に制限しているため、短くて覚えやすい名前が有利です。説明的な内容は、名前ではなくサブタイトルや短い説明文に入れましょう。
以下に出てくる名前の例はすべて説明のために創作したもので、実際に確認はしていません。すでに存在する可能性もあります。命名の全手順については、アプリの名前の付け方をご覧ください。アプリではなく会社名を考えている場合は、スタートアップの社名アイデアで、会社名の付け方と同じ法的チェックをより詳しく解説しています。
アプリの命名が違う理由
アプリの名前は、ホーム画面のアイコンの下、通知の中、ストア検索結果で競合アプリと並んだ場所など、小さなスペースに表示されます。そのため、重視すべきポイントも変わります。
- 長さ: 長い名前はアイコンの下で切れてしまいます。短い単語を1つか2つにするのが理想です。
- ストア検索: 人は、アプリが何をするものかで検索することが多いです。名前と分かりやすいサブタイトルの組み合わせが見つけてもらいやすくします。
- アイコンとの相性: 物、動物、形などをイメージさせる名前は、アイコンにしやすく、ブランドを覚えてもらいやすくなります。
- ストアのルール: どちらのストアも、タイトルに入れてよい内容を定めています。詳細は下記をご覧ください。
アプリストアの命名ルール(2026年10月時点)
| Apple App Store | Google Play | |
|---|---|---|
| 名前の長さ | 最大30文字 | 30文字以内 |
| 追加の一行 | サブタイトル(最大30文字) | 簡単な説明 |
| 求められる要素 | シンプルで覚えやすく、綴りやすく、独自性があること。一般的な用語や既存アプリに近すぎる名前は避ける | 内容が正確であること。絵文字や特殊文字の繰り返し、ブランド名以外の全大文字は使わない |
| 禁止・非推奨 | サブタイトルに「世界一のアプリ」などの一般的な主張を入れること | 順位や実績の主張(「#1」「人気」など)、価格やプロモーションの文言、Google Playのプログラムを示唆する表現、繰り返しの多い、または関係のないキーワード |
| 出典 | Appleのプロダクトページガイドライン | Google Playのメタデータポリシー |
Appleは、新しいバージョンを提出するときにサブタイトルを変更できるとも説明しています。そのため、アプリ名を変えなくても、後から別の言い回しを試すことができます。
アプリに効果的な8つのパターン
| パターン | 創作した例 | 向いているもの |
|---|---|---|
| 動作を表す言葉 | 「Jot」「Stash」「Tally」 | ひとつのことをするツール |
| 身近な物 | 「Pocketbook」「Lantern」「Compass」 | 明確なイメージとアイコンがあるアプリ |
| 短い複合語 | 「Plantpal」「Shiftboard」「Moodmap」 | 内容を伝えつつ、ブランドとして使いやすいもの |
| 造語 | 「Zelo」「Kivra」「Ommo」 | 独自性のあるブランド、ドメインを取りやすいもの |
| 名前+名詞 | 「Remi Budget」「Otto Notes」 | 親しみやすいアシスタント型のアプリ |
| 場所や自然を表す言葉 | 「Meadow」「Tidepool」 | 落ち着いた雰囲気のアプリ、ウェルネスや日記 |
| 動詞+目的語 | 「TrackMeals」「SplitRent」 | 用途がはっきりしたユーティリティアプリ |
| ブランド+説明語 | 「Kivra: Shared Lists」 | どのアプリでも。ストアの掲載情報に限る |
1. 動作を表す言葉
短い動詞、または動詞のような言葉です。ユーザーがアプリで「何をするか」を伝えます。
- 考え方の例: メモアプリなら「Jot」、カウンターアプリなら「Tally」。
- 難しい点: 一語で良い言葉は、両方のストアとドメインでほぼ取られています。二語にしたり、語尾を変えたりする必要が出てきやすいです。
2. 身近な物
役割を象徴する物です。方向を示す「コンパス」、お金を表す「手帳」など。
- 考え方の例: 支出を記録するアプリを「Pocketbook」と名付け、小さなノートのアイコンを付ける。
- 難しい点: 一般的な名詞はストア検索で混み合っています。見つけてもらうには、サブタイトルに頼ることになります。
3. 短い複合語
二つの短い単語をつなげたものです。「Plantpal」は植物の世話、「Moodmap」は気分の日記など。
- 考え方の例: 対象を表す単語と、感情や役割を表す単語を一つずつ選びます。
- 難しい点: 人気の組み合わせ(「-pal」「-buddy」「-hub」など)は、ありきたりに感じられます。小文字でつなげたときに、意図しない意味にならないか確認しましょう。
4. 造語
発音しやすい、創作した言葉です。できれば二音節にします。
- 考え方の例: 「Zelo」「Ommo」。声に出して読んでみましょう。一度聞いた人が綴れるかも確認します。
- 難しい点: 最初は意味がありません。アイコン、サブタイトル、スクリーンショットで、アプリの内容を説明する必要があります。
5. 名前+名詞
親しみやすい名前と、その機能を組み合わせたものです。「Otto Notes」「Remi Budget」など。
- 難しい点: 人名は、そのカテゴリーで誰かの商標になっている場合があります。また、おしゃべりなアシスタントのようなアプリだという期待を生みます。
6. 場所や自然を表す言葉
落ち着いたアプリにふさわしい、穏やかな言葉です。瞑想には「Meadow」、日記には「Tidepool」など。
- 難しい点: ウェルネスアプリでは非常に人気があります。気に入る前に、ストアのカテゴリーで検索してみてください。
7. 動詞+目的語
アプリの役割をそのまま伝えます。「SplitRent」「TrackMeals」など。
- 難しい点: 分かりやすい反面、商標として保護しにくく、競合に似た名前を付けられやすいです。
8. ブランド+説明語(掲載情報で使う)
ホーム画面では短いブランド名を使い、ストアのタイトルやサブタイトルに「Kivra: Shared Lists」のような短い説明を加えます。
- 難しい点: ルールの範囲内に収めることです。Google Playのポリシーでは、タイトルはアプリの内容を正確に表し、繰り返しの多い、または関係のないキーワードを避けるよう定めています。キーワードの羅列ではなく、誠実な説明を一つだけ入れましょう。
候補を絞り込む簡単な手順
- アプリを一行で説明します。 誰のためのものか、そして感情を表す言葉を二つ書きます。
- 40以上の名前を考えます。 上記のパターンのうち少なくとも4種類を使います。条件を伝えれば、AIチャットツールも候補出しに役立ちます。ただし、そのアイデアは素材として扱いましょう。
- 二語を超えるもの、一度聞いて綴れないものは外します。
- モックアップを作ります。 各候補を、仮のアイコンとともにスマートフォンのスクリーンショットに載せます。名前が急に不自然に見えたり、切れてしまったりすることがあります。
- 最後に残った5つについて、下記の確認を行います。
アプリ名が使えるかどうかの確認方法
両方のストアで検索する
App StoreとGoogle Playで、その名前、似た綴り、スペースを入れた形で検索します。まずは自分のカテゴリーを確認しましょう。同じ、またはよく似た名前の人気アプリがあれば、その候補は見送ります。
商標
- 米国: USPTO Trademark Search。USPTOの検索ページでは、二つの商標が紛らわしいかどうかの基準である「混同のおそれ(likelihood of confusion)」が説明されています。
- その他の国: WIPOのGlobal Brand Databaseは、マドリッド協定に基づく国際登録や、参加している各国・地域の特許庁の商標を検索できます。ご自身の国の特許庁でも検索してください。
- 注意: 商標は、商品やサービスの種類ごとに登録されます。ソフトウェアやアプリは競合が多い分野なので、アプリ同士で似た名前かどうかが特に重要です。
データベースでの検索は最初のふるい分けにすぎず、法的な確認にはなりません。実際にビジネスとして立ち上げるなら、リリース前に商標の専門家に相談してください。
ドメインとSNSのユーザー名
- Cloudflare Registrarなどのドメイン登録サービスで、名前や派生形(getname、nameapp、name.appなど)を検索します。
- ドメインが取られている場合は、ICANN Lookupで公開されている登録情報を確認できます。
- 実際に使うSNSのユーザー名も確認しましょう。
ドメイン名の選び方では、ドメインの末尾ごとのメリットとデメリットを説明しています。
避けるべき失敗
- 名前にキーワードを詰め込むこと。 スパムのように見えますし、Google Playのポリシーではタイトルに繰り返しの多い、または関係のないキーワードを入れることが制限されています。
- 名前に主張を入れること。 「ベスト」「#1」「無料」などの言葉は、審査で却下されたり、信頼性が低く見えたりする原因になります。
- 有名なアプリに似た名前にすること。 ストアが受け入れても、商標権者は受け入れないかもしれません。
- ホーム画面での見え方を無視すること。 ストアのタイトルには収まっても、アイコンの下で切れてしまう名前は、毎日の小さなストレスになります。
- プラットフォームの名前を使うこと。 ストア、OS、大手ブランドの名前を自分のアプリ名に入れると、実在しない提携関係を匂わせてしまいます。
- 理由もなく公開後に変えること。 名前を変えると既存のユーザーが混乱し、過去のレビューやリンクもアプリと結びつきにくくなります。十分に良い名前を選んだら、そのまま使い続けましょう。
名前を決める前に、まずアプリを作る
アプリが実際に存在すると、名前の良し悪しを判断しやすくなります。コミットする前に、動くバージョンを作って実際の人に試してもらうことができます。Mythexのように、AIアプリビルダーで説明文からWebアプリを作ることができ、Proプランでは、AndroidアプリとiPhoneアプリも作成できます。ネイティブアプリとプログレッシブWebアプリの違いでは、そもそもストアへの公開が必要かどうかを説明しています。名前が決まった後の流れについては、アプリをリリースして最初のユーザーを獲得する方法をご覧ください。
よくある質問
アプリ名は何文字まで使えますか?
2026年10月時点で、Appleではアプリ名は最大30文字、別に最大30文字のサブタイトルを設定できます。Google Playのタイトルは30文字以内です。すべての文字数を使うより、ホーム画面のアイコンの下に収まる短い名前の方が見やすくなります。
同じ名前のアプリを複数作ることはできますか?
ストアによって許可されていても、リスクがあります。同じ名前のアプリは検索で混乱を招きますし、Appleは既存のアプリに似すぎた名前を避けるよう求めています。また、登録商標と衝突する名前では、アプリが削除されたり法的な請求を受けたりする可能性があります。名前を決める前に、両方のストアと商標データベースで検索してください。
アプリ名にキーワードを入れてもいいですか?
アプリの内容が伝わるように、短いブランド名に簡単な説明を組み合わせるのは効果的です。ただし、Google Playのポリシーでは、タイトルに繰り返しの単語や関係のないキーワードを使うことが禁止されています。Appleも一般的すぎる用語を避けるよう勧めています。誠実でわかりやすい名前にしましょう。
アプリ名がすでに使われているかどうか確認するには?
App StoreとGoogle Playで、その名前と似た綴りを検索します。米国特許商標庁のTrademark Search、WIPOのGlobal Brand Databaseで商標を検索し、使えるドメインが空いているかを確認し、Webでも検索してください。本格的にリリースする場合は、商標の専門家に包括的な調査を依頼するのが確実です。